親への不審な電話対策は、「気を付けて」だけで終わらせず、電話が鳴る前の設定と、鳴った後の確認先を一緒に決めます。お金、カード、暗証番号、認証コード、急な手続きの話が出たら、その場で決めずに電話を切り、以前から使っている番号へ家族が確認する流れを練習しましょう。
- お金・カード・認証コード・「今すぐ」の話は電話を切る
- 相手が示した番号へ折り返さず、手元の公式番号・いつもの家族番号で確認する
- 相手が来訪中、脅し、送金直前など危険が迫る場合は110。緊急でない警察相談は#9110
まず、電話に出る方法を見直す
警察庁は、留守番電話や録音機などで犯人と直接話す機会を減らす対策を紹介しています。親が機能を使えるか確認し、留守電の再生や、家族からの連絡に気付ける方法も一緒に試してください。警察庁の電話対策案内
警察庁によると、2025年中に特殊詐欺へ利用された電話番号の約75.5%は国際電話番号でした。海外との固定電話を使わない家庭は、国際電話不取扱受付センターで国際電話の発着信休止を申し込めます。携帯電話は、OSや機種による機能差を確認して、警察庁推奨アプリや端末の着信設定を検討します。
| 対策 | 向く家庭 | 費用・条件の確認 | 家族が試すこと |
|---|---|---|---|
| 常時留守番電話 | まず費用を増やさず始めたい | 電話機・契約に機能があるか | 録音を聞き、必要な相手へ手元の番号で折り返せるか |
| 固定電話の国際発着信休止 | 海外との固定電話を使わない | 申込みは無償。対象回線か窓口で確認 | 停止後も病院・配達・家族の電話を受けられるか |
| 番号表示・非通知拒否 | 着信前に相手を見分けたい | NTT東西は対象回線で、70歳以上の契約者または同居人がいる場合、申告により対象サービスを無償化。対応電話機等が必要 | 表示を読めるか、非通知拒否と留守電が働くか |
| 警察庁推奨アプリ | 携帯への不審電話が気になる | ダウンロード・利用料は無料。AndroidとiPhoneで遮断範囲が異なる | 家族が設定し、必要な連絡を妨げないか一緒に確認 |
| 自治体等の録音機貸与 | 機器操作の支援も受けたい | 対象年齢・台数・貸与期間は地域ごとに確認 | 居住地の警察・自治体へ制度の有無を聞く |
設定を変えると、病院や配達など必要な連絡に気付きにくくなる場合もあります。対策は「契約した」で終わらせず、親子で着信・留守電再生・折り返しを一度試してください。料金・対象回線・機能は契約先と機種ごとに確認します。
家族への確認先を、既知の番号で決める
合言葉を使う方法もありますが、合言葉だけで安全と決めず、既知の連絡先へ確認する手順と組み合わせます。家族が新しい番号に変えた場合も、突然の電話だけで登録を変えず、本人と確認しましょう。
警察庁は、実在する警察署等の番号を画面に表示させ、警察官をかたる手口も注意喚起しています。表示番号だけで本物と決めず、相手が示した番号には折り返さず、いったん切って#9110や自分で調べた警察署の番号へ確認します。
- お金やカードの話は、その電話の相手の指示だけで進めない。
- 家族を名乗る相手でも、一度切って普段使う家族の番号へ確認する。
- 警察や金融機関などを名乗る場合は、相手が示した番号だけでなく、自分で確認した公式の窓口へ連絡する。
- 暗証番号や認証コードを伝えたり、指示のままカードを渡したりしない。
不審な電話の後は、事実を記録する
電話の内容を本人に責める口調で聞くと、その後の相談をためらうかもしれません。「確認してくれてよかった」と伝え、何を言われ、何をしたかを一つずつ記録します。画面の番号だけを相手の本人確認の根拠にしないようにしましょう。
情報を伝えた、送金した、カードを渡したなどの場合は、家族内だけで解決しようとせず、警察や関係する金融機関などへ速やかに相談します。相談するときは、実際に行ったことと、まだ行っていないことを分けて伝えてください。
不審電話に備える家族メモ
決めた対策と、実際にかかってきた電話の事実を一つのメモにします。入力はこの画面内だけで扱い、サーバーやブラウザには保存しません。必要なときだけ手元へテキスト保存してください。
緊急時の連絡と、普段の相談を分ける
相手が来訪中、脅されている、送金やカード引渡しが目前など、事件・事故の危険が迫る場合は110番です。緊急でない警察への相談は#9110、契約・勧誘・支払いの消費者相談は188、送金やカード情報に関わる場合は金融機関・カード会社の公式窓口へも速やかに連絡します。警察庁の通報・相談案内
| 状況 | 連絡先 | 伝える事実 |
|---|---|---|
| 相手が来ている、脅し、送金直前など緊急 | 110 | 現在地、相手の状況、危険が迫っていること |
| 不審だが緊急ではない、警察を名乗る電話の確認 | #9110または自分で調べた警察署 | 日時、表示番号、名乗り、要求、行ったこと |
| 契約・勧誘・請求の相談 | 消費者ホットライン188 | 商品・契約、事業者名、支払状況、手元の記録 |
| 送金・カード・口座情報に関わった | 金融機関・カード会社の公式窓口+警察 | 金額、時刻、送金先、伝えた情報、カードの状況 |
親が連絡したときに家族が仕事中でも確認を止めないよう、次に連絡する人を決めます。「電話を切る→いつもの番号へ連絡する」という短い手順を書き、本人が見つけやすい場所へ置いておきましょう。
今日、一つだけ進めるなら
親の電話へ家族から一度かけ、留守電の録音・再生・いつもの番号への折り返しまで一緒に試します。海外との固定電話を使わないなら国際電話の休止対象を確認し、家族二人と#9110を、親が見つけやすい紙にも書きましょう。
次に読む
確認した公式情報
- 警察庁SOS47:国際電話の利用休止と携帯電話の設定
- 警察庁:警察庁推奨アプリ
- 警察庁:警察署等の番号を偽装表示する手口
- NTT東日本:番号表示・非通知拒否の高齢者無償化
- NTT西日本:特殊詐欺対策の対象・条件
- 消費者庁:消費者ホットライン188
- 警察庁:緊急通報と各種相談
公式情報の確認日:2026年10月29日。比較表・記入例・段取りは編集部の提案です。電話サービスの対象回線・料金・機能、アプリの対応OS、自治体の貸与条件は、申込み前に公式窓口で確認してください。
アイキャッチは高齢の女性が端末を使う場面のイメージ写真で、品物・サービスの利用実例ではありません。写真:Anna Shvets/Pexels。

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